オトメナゲヤリ

女子大生の雑記

パパ活市場に潜入してみた話②

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アコと名乗り、ネットの画像を駆使しておじさんを引っ掛けることに成功した私は、相手の本当のプロフィールに驚愕としたのであった。

今回はパパ活市場に潜入編です。前回は

 

 

 

パパ活市場に潜入した話

メールのやり取りを続けるうちに、ついに食事のお誘いが。

「パパ」から週末の夜にディナーに行かないかと言われたのだが、安全を考慮し昼間の都内某所でランチをいただくことに。

 

『予約は僕がばっちりしておくので、アコは来るだけで大丈夫です♪

 食事の後に、お小遣いをあげますね』

 

マジか、本当にいいのか…。

あまりにも簡単に「パパ活」市場に潜入できたことに拍子抜けする。

しかし、出会い系で釣れた100人のうち1人ぐらいはこのような人がいるものなのだろうか。 

 

『はい💛✨

 お気に入りのワンピースを着て伺いますね♬

 楽しみにしています』

 

と、女子大生っぽいピュアな絵文字と清楚な印象を与える敬語をブレンドした渾身のメッセージを送り、下準備は完了した。

 

 

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その週末、私は都内の一等地にある高級ホテルの前に立っていた。

もはや待ち合わせ場所がこんな豪華なホテルのロビーだと、相手のスペックを疑う余念もない。間違いなく金持ちのニオイがする。とんでもねぇ人を引っ掛けてしまったもんだ。

荘厳な外装を目の前に今すぐ逃げ出したくなるが、グッと堪えて「パパ」の待つロビーへ。

ロビーのすぐ脇にはホテルのレストランで優雅に食事をとる人々の姿が見える。

一瞬そちらに気を取られたものの、「パパ」は案外すぐに見つかった。

 帽子をかぶったスーツ姿のジェントルマンであった。

互いに軽く挨拶を済ませたが、パパは私が写真の女性と若干違うことにやや何か言いたげであった。みんなそんなもんだ。写真は200%マシだから気にするな。

 

何事もなかったかのように、「じゃ、私たちも食べましょうか」とホテルのレストランへ向かおうとしたのだが、そんな私を「パパ」は制止した。

「僕たちが食べるのはそんな安い所じゃないよ?」

いや、そんな安い所って、そのホテルのレストランもフルコース1万円ぐらいしそうなお店なんだけど。

待ち合わせ場所がホテルの中だったので、ホテルのレストランで食事すると勘違いしていた。どうやら、「パパ」の連れて行ってくれるところは、一見さんお断りの知る人ぞ知るレストランなのだという。ヒヨコのように「パパ」の後ろを歩いて行き、ついた先は、地下にある薄暗い入口の、看板さえ出ていないフレンチのレストランであった。

 

 「パパ」が扉をノックすると、ボーイさんが4~5人出て来て、私たちを出迎えた。

私のような人間が一生拝めるような場所ではない。完全に場違いであった。

「パパ」は顔なじみのボーイさんと会話しているが、私は落ち着かずアホみたいにあちこちを見渡す。なんかよくわからん西洋画がたくさん飾ってあり、他にいた客もみな殿上人に見えた。

 

「その絵は全部本物だよ。時価数百万ぐらいのものが多いかな。」

ボーイさんに椅子をひかれながら着席した「パパ」が答える。

パパ活市場に潜入したつもりが、別のところに潜入していた。やべぇ。

 

その後、値段の書いていないフルコースのお品書きを見ることになるが、もはや味さえも分からなかった。

ただ、前菜でやってきた「たんぽぽのソテー」は、噛んだ瞬間に野原を思い出させる食感だった。たんぽぽを食べたのは生まれて初めてだったし、多分これからもないだろう。あとはなんか高級なものを少しずつ食べた。ぶっちゃけ、私のような庶民にとっては、違いも何も分からない。

ただ、「パパ」との優雅な時間を壊さないように、ひたすら頷き話を聞いていた。

 

デザートまで、一通りのフルコースを終えると、「パパ」に化粧室に行くよう促された。テメェのきたねえ面を洗ってこい的な意味なのかと思い一瞬ヒヤリとしたが、食後女性を化粧室に連れて行き、その間に男性が会計を済ませるというのは上流階級の皆様の間では常識なのだという。案の定、戻ると会計が終わっていた。

口直しの水がワイングラスに注がれており、「パパ」が私に封筒を渡した。

 

「これ、約束の『お車代』ね」

 

店を出ると、「パパ」は「また連絡してね」と会釈して、都会の雑踏に消えていった。あれからもう一度も連絡は取っていない。写真が200%マシだったからね。

 

帰りに封筒を開けると、二万円が入っていた。

 

 

なぜ男性たちは「パパ」になるのか

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食事のときに、恐る恐る聞いてみた。

「あの、こういうのって結構されてるんですか?」

「まあね。ただ誰でもいいってわけじゃないよ。ある程度教養があって若い女の子と楽しく過ごしたいだけなんだ。僕はお金はあるんだけど、妻とは婚姻関係にあるだけで疎遠だし、仕事も忙しいし。」

奥さんもバリバリの実業家らしく、物理的にも心理的にも結構すれ違っているそうです。

「つまり、細く長く会える子を探しているんですか?」

「うん。その見返りとして、僕は『お小遣い』をあげてるんだよ。僕の寂しさを紛らわせてくれるお礼にね」

「パパ」が今までそうやって付き合ってきた子は何人もいるらしい。直近で付き合ってた女性は、今年の二月に結婚をすることになり「パパ」関係が終焉を迎えたという。

 

つまり、「パパ活」とは、男性側の視点から見れば、お金のある裕福な男性が寂しさを埋めるための活動であるという。頻度は少なくても定期的に会い、関係を深めていく。それは、キャバクラなどの疑似恋愛を売り物にするビジネスの客としてでは決して得られない幸福なのだ。 

 

 他の「パパ」に出会えばまた色々な話が聞けそうだが、もうしばらくはやりたくない。

婚約者への罪悪感も去ることながら、とんでもない権力者を釣ってしまったので、しばらくこのテの話題は食傷気味になりそうだ。